会社経営・心理カウンセリング・教育コンサルタント・人材育成(ヒューマンリソース)講演家、りゅうこころです。ryukokoro

アメリカの心理学会で「男らしさの追及はメンタルブレイクの危険性」という論文が発表され、興味深い内容なのでご紹介します。
支配欲求がトリガーとなる
「男性は女性を支配すべきだ」という発想はとても危険な発想で、メンタルヘルス悪化のトリガーとなると記載がありました。
今までにも男性的規範、いわゆる
「男らしさ」
に固執する男性は、健康状態が悪化しがちであることを示唆する研究がいくつか発表されているのですが、今回の研究発表ではより具体的に示されました。

どのような?
「勝つことを望む」
「感情を表さない」
「リスクを選ぶ」
「暴力的」
「支配的」
「プレイボーイとしてふるまう(性的関係が多数)」
「自立傾向にあり他人に頼らない」
「自分の仕事を何よりも優先する」
「女性より優位に立とうとする」
「同性愛者への蔑視」
「社会的ステータスを重視する」
の11項目を
「男らしさ」
の度合として、1万9453人分のデータを解析したというものです。
その結果、男性らしさにこだわる傾向がある男性ほど、メンタルヘルスは悪化しており、にもかかわらずカウンセリングなどのサポートを利用しようとしないことがわかったのです。

日本で近年流行りました
『逃げるは恥だが役に立つ』
という発想がないのです。
いわゆる
『やせ我慢が美徳』
という女性からすると何ともお粗末で自己満足な結果が出てしまいました。
その中でも
中でもメンタルヘルスと有意な関係が見られたのは
「プレイボーイとしてふるまう(性的関係が多数)」
「自立傾向にあり他人に頼らない」
「女性より優位に立とうとする」
の3項目が共通してメンタルヘルスの悪化に起因していると発表されました。
確かに日本社会でも
「武士は食わねど高楊枝」
みたいなやせ我慢美徳があります。
現代において非常に非効率不経済であり、その価値観は年々変化していってもおかしくはないと思うのですが、この部分だけは世の男性型はずーっと勘違いしてしまっているようです。

女性はそんな事望んでいませんよ
女性より優位に立ってもいいと思うのです、認めてもらった上で。
他人に頼らなくてもいいと思うのです、自立出来るのであれば。
プレイボーイとしてふるまってもいいかどうかは貞操観念からOK!とは一概に申し上げられませんが、恐らく
「スマートに女性をエスコート出来て、清潔で高圧的な態度なく、優しくて笑顔の素敵な男性」
は女性の方から放ってはおかないでしょう。

それを現実面をゆがめて目に見える部分だけを充足させようとするからDVとか女性虐待なんて悲惨な事件が起こるのです。
そういう男性は知らないのです、
『女性に受け入れられた時の心のゆとり』
を。時に
「勝つことを望む」
とか
「リスクを選ぶ」
というのは女性を守る壁として立ちはだかるという意味で必要かもしれません。
でも、自分のメンタルが壊れてしまう様なら本末転倒です。
「男らしいとはどういうことなのか」
を殿方は女性に素直に聞いて御覧なさい。
表層的で暴力的な答えは帰ってこないはずです。
もっと真摯に謙虚に生きて行きましょうよ。

りゅうこころでした。ryukokoro