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7665日の物語 16

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小説
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『ほら、持って行って皆で食べなさい。客人からの差し入れだ(笑)』

そう言ってこちらにあるフライドチキンを全部持たせ、

『わしらも向こうで一緒に食べよう。風間君の入門試験も食べたらやるか』

『ん?試験?そう聞こえたような気がしたけど・・・??』そう言って師匠

と僕は道場に向かった。道場では門下生たちがせっせと床の上に新聞紙を

敷いている。どうやら師匠のフライドチキン差し入れはよくある事らしい。

門下生全員が一致団結して敷いている。よく見てみると、最終的に全部

真ん中に集められるように重ねて敷いてある。よく考えられている。

後に教えてもらった事だが、「フライドチキンの日」というものがあるら

しい。毎月29日だそうだ、29(にく)の日でお得らしい。

門下生たちの楽しみの一つになっているとか。それは手際がいい事だ。

『押忍!!いただきます!』これには師匠も門下生もない。

あとはひたすら食べまくるのだ。驚くべきことは、あの腕立て・腹筋

突き・蹴りを全部こなしていたということだ。それを分かっていて師匠は

皆と一緒にガツガツたべよう!と提案したのだ。ガツガツ戴いていると、

お嬢さんが道着を着て帯を締めて『押忍!!』と入ってきた。

さっきまでの可愛い女の子とは打って変わって非常に凛々しい。

『あれ?私の分は??』みんなすごい勢いで食べたので骨しかなかった。

『ええー!ないのー!?』僕は後ろ手に持っていた10ピースパックを

取り出し、『さっきはありがとう!』手渡した。『あ、、はい!』

そこには紛れもなく女の子の茜さんがいた。かわいらしい!!

うつむきながら少しづつモグモグ食べている。『あれー?いつもは

ガツガツ食べるのに、風間君いるから何か意識してない?(笑)』

『そんなことないもん!!』そのやりとりを見ていた準師範がなんとも

言えない表情でこちらを見ている。おそらくお嬢さんの事が好きなのだ。

でもお嬢さんにその気はなさそうで、もちろん師匠も認めないだろう。

自分の想いを告白できない気持ちはさぞ辛いだろう。僕には女の子に

対してそういう感情を持った持った事がないからはっきりとは分らないが、

あの何とも言えない目は、明らかに新参者の僕に対しての嫉妬だろう。

『風間さんでしたっけ?食べ終わったらもう一度お手合わせ願えますか?』

準師範がそう僕に言った。『押忍!加藤準師範、宜しくお願い致します。』

(感情を抑えているつもりだろうが礼儀が成ってない。何だその言い方は)

と思いながらも僕が同じ土俵でケンカする必要は無い。こういう時は逆に

下手に出てやればカッと頭に血が昇る。その方が立ち会った際に有利なの

は、幾多の経験から僕は学んでいた。

『・・・あんたじゃ勝てっこないって。止めときなよ。』お嬢さんが食べな

がら唐突に言った。それに対し『なっ!!さっきは油断しただけだ。今度は

負けん!!』と加藤準師範。『あんたさぁ、自分の事しか考えてないじゃ

ん!風間さんの立場で考えたの?稽古止めて申し訳ないってオーラ出てんじ

ゃん?それを何?あんたは準師範のくせにまだ稽古止めさせてやりあおう

ってわけ?馬鹿じゃないの?』まったく、的を得たキツイ事をいう。それも

「あんた」呼ばわりで。百歩譲って「加藤さん」とか「準師範」というのな

らまだわからんでもないが、「あんた」である。これには面目丸つぶれで

『そんなことやってみないと判らないだろう!!!』と怒鳴る始末。子供の

ダダだ。お嬢さんはまだ続けた。『だからぁ、風間さんは今日初めて会った

ばかりなのにフライドチキン私の分とっておいてくれたわけ!あんた無いじ

ゃん、そういうとこ!その辺からしてもう負けてるんだっつーの!』師匠は

ニヤニヤ笑っている。娘さんが仕掛けている事はわかっている。恐らく入門

試験とは準師範と一線交えさせるつもりだったのだろう。それを見越して加

藤さんが、より頭にくるように煽っているのだ。全く、親が親なら娘も娘

だ。二人して空手馬鹿だ。『よし、じゃあ稽古後だ!!』『いやだからぁ、

風間さんの気持ちは無視?』『うるさい!お前は黙ってろ!!』そう言うと

フライドチキンの骨やら食べかすやらをお嬢さんに投げつけた。これは良く

ない。門下生たちの前で絶対にやってはいけない事だ。チラリと師匠を見る

と凄まじい気迫で準師範を見ていた。僕はとっさに『わかりました!外でや

りましょう!!』と満面の作り笑いで言った。ここで僕が言わないと師匠も

準師範もお嬢さんも引っ込みがつかなくなる、と判断したからだ。『上等

だ!表に出ろ!!』準師範はカンカンだ。その言葉を聞いた時の師匠とお嬢

さんの顔を僕は今でも鮮明に覚えている。悪ガキの顔だ ( ̄ー ̄)ニヤリ←こん

な感じ。彼はズカズカと怒って出て行った。それに対し僕は『押忍!御馳走

様でした!失礼します』と敷居を跨いだ。どちらが礼儀正しいかは一目瞭然

だろう。僕も負けず嫌いである。自分からケンカを売りはしないが、売られ

たケンカは必ず買ってきた。こうなったからには何一つ汚点が残らない様に

徹底的に叩きのめす、それが彼の為でもある。彼はまだ反省し、やり直せる

年齢なのだから。さあ、お立合い!先程と同じように師匠が審判に立つ。

『お互い熱くなっちまってるんだ。防具はいらねぇな(笑)』そう言うと『は

じめぃ!』と吠えた。案の定彼は感情に任せて襲い掛かってきた。急所であ

る正中線(正中線とは、人体を正面から見た時、その中心である眉間~股間

までを結ぶ一本の線の事で、人体の挙動の軸であると同時に急所が集中して

いる線の事。※ピクシブ百科事典参照)を狙ってくることも想定内。こちら

に構えるすきを与えない様に連撃してくる事も想定内。受け流しながら「ど

うしたものかな。。」と考え師匠の方を見ると、親指を下に向け首の下を一

文字に横切らせた。「やっちまいな!」ということだ。場所は道場の外・師

匠のご自宅の敷地内の庭・二人とも素手(空手家は全身が武器なのだが)・

お嬢さんは勿論の事、その他門下生の見学を許している。「この若者の勘違

いを身をもって教えてやってくれ」というメッセージだと僕は捉えた。とは

いうものの、あの時(暴力事件)の時のような大怪我をさせたのでは僕が空

手を始める資格はなく、その辺も入門試験として師匠は見ているのだろう。

彼の連撃が止まるまで即ち、彼の息があがるまでひたすら受け流しながら僕

は考えた。「痛い思いをしてケガさせる事無く諦めさせる方法・・・」空手

の技法の1つに鞭打(べんだ)というものがある。身体をしならせてまるで

鞭で打つがごとく内ももや背中を叩く。背中をパチンと叩かれると痛い!と

なるのと同じものである。これならせいぜい皮膚が青くなる程度で骨折する

ほどの大怪我はしない、上級空手だ。先述したように僕の空手は剛柔であ

る。まともに受けてもケガさせてしまうし、突いたり蹴ったりしようものな

らあの時の二の舞だ。『よし、これにしよう!』思わず声に出た。渾身の攻

撃を受け流され続けて、疲れというよりも更に頭に血が上っている感じだ。

冷やしてやるにはちょうどいい。

『 大変な勉強ともサヨナラ!!心理学に基づいたこの考え方 をマスターすれば、学校の成績 も確実に UP する ! その考え方とは』 のこたえ!!!|りゅうこころ ryukokoro|note
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