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7665日の物語 22

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小説
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翌朝コンコンと部屋のドアをノックする音と共に、

『風間君、起きてる?我が家は朝ごはんはみんなで食べるのー』

と茜ちゃんの声。

『ありがとう、起きてます。すぐ行きます!!』

『はーい、待ってるねー♬』

何だこの幸せは。。夢じゃなかろうか。。。鼻歌交じりに着替え、

歯を磨き、髪を整えて食卓に『お待たせしました』と座った時、

『どんだけ時間かかっとんじゃ!お前は!!』と師匠の怒鳴り声。

『押忍!!失礼しました!!』

『明日から6:30朝飯!しっかり頭に叩き込んで準備しとけぃ!』

『押忍!!』夢ではなかった。。。

もともと朝刊を配っていた僕にとってこの時間に朝食を戴けるということは

難しい事では無かったが、あれだけ泣いたからだろうか。いつ寝たのか全く

覚えていない。実際何時間眠ったのかもわからない。茜ちゃんの声に敏感に

反応しただけの話だ。師範を見送り、朝食の後片付けを手伝い、僕と茜ちゃ

んは学校に向かった。当然ヒソヒソ言われるが、「それがどうした」という

2人である。当然のことながら僕に『おまえさぁ』何て言おうもんなら何を

されるかわかったものではないからそんな事をいう男子は居ないし、学校で

の茜ちゃんは公園で僕に突っかかってきたあのままだ。そんじょそこらの

不良男子が叶う相手では無い。せいぜい女子トークに花が咲く程度だろう。

彼女が嫌なら明日から別で登校すればいい。でも彼女は毎朝扉をノックし、

一緒に登校する習慣を変えなかった。変わった事と言えば僕が身体がなまる

のが嫌で早朝トレーニングをするようになったことと、どうせ早く起きて

いるなら、と朝食の準備をお母様と一緒にするようになった事。

そして当たり前の様に『おはようございます』ということが出来る様に

なった事である。

新聞配達をしなくてよくなった僕は授業中居眠りをしなくなった。朝に

トレーニング(ランニングと柔軟体操、そして基礎稽古)をしているが、

新聞配達ほど早い時間ではない。歯磨きを兼ねて朝シャワーを浴びているが

朝食の準備にも十分間に合う時間だ。しっかり眠れている。

(眠らずに授業を聞くとこんなにわかるんだ。。)当たり前のことである。

前述したとおり、僕は予習型だ。授業は復習である。その復習を先生の

講義という形で行うのだから判り易いに決まっている。なるべくして

学年トップの成績になった。学級委員に選出され、同時に生徒会長も

先生方の強い推しでやる事になった。この生徒会長には裏があって、

ハングレの奴らがバタフライナイフを持って先生を襲うという事件が多発

していた時代だ。それらを抑え込むには僕を生徒会長に置いておくのが

先生たちも安心なのだ。確かに、僕なら不良連中を抑える事が出来る。

こうして一転優等生となったわけだが、新聞配達を辞める事になって

授業料を師匠に払って戴ける状況になったとはいえ、心苦しさがある。

僕の中でまだ「よそもの感」がぬぐいきれないのだ。

少しでも食費をいれたい。家族にお礼のプレゼントするにも収入がない。

ふと思いついて仕事から帰っていらっしゃった師匠に僕は言った。

『押忍!失礼します。門下生の子供の親御さんから「うちの子成績悪くて」

という話をよく聞きます。小学生、中学生レベルなら僕は教えられます。

空手道場に長机を置いて、寺子屋の様な塾に使用する事をお許し戴けない

でしょうか?生徒さんも増えると思います。校長先生に話をしましたら、

そういう事なら学校で余ってる長机を譲ってくれるってお話しでした。』

『おお!!いいな、それ!どれくらいの授業料考えてるんだ?』

『押忍。テスト前講習や夏休み・冬休み講習等も含めて、3000円の月謝を

考えております。』

『よし。高校生のお前さんがそれだけの金額を稼ぐとなると税金の事も

考えなきゃいかん。道場の売り上げということにして、お前さんに講師料

を支払うという形でいいか?茜とのデート代くらい稼げるぞ(笑)』

『押忍!ぜひお願いします!!』

『ついでと言っちゃあなんだけどよ、茜のヤツ国語の成績悪いんだわ。

教えてやってくれるか?これはサービスで頼むわ(笑)』

『押忍!もちろんです!宜しくお願いします!!』

こうして日の高いうちは寺子屋と空手稽古のお手伝い。その後は大人の部

で型や基礎練習。その後に茜ちゃんの勉強を見るという日常が始まった。

勉強塾だけの子、空手を習いに来る子、両方やる子。どんどん生徒数は

増えていった。流石にお母様1人で財務は難しくなり、師匠もお仕事を

辞められ、道場一本となった。そうなると僕も子供を教える為の予備学習

が必要となる。夕食の準備や後片付け、昼食や夕食も師匠ご夫婦でやるよう

になり、僕は「専念してよい」という形になった。

師範になった加藤さんは痔がひどく、しょっちゅう病院に通っていたが、

ある日突然『辞めます』と言い出し、道場を後にした。僕は加藤さんの分も

空手道場を見なければならなくなったが、子供達と一緒に礼儀礼節を学んで

いくのは楽しかった。襟を正し、親御様とも話ができ、「暴力少年」という

僕のイメージはいつしか「学習塾と空手道場をやっている好青年」に

変わっていた。中でも一番楽しみだったのは茜ちゃんに勉強を教える時間

だ。茜ちゃんの部屋で二人っきり。夜に茜ちゃんの部屋に入る事を公然と

認められているのである。最強の免罪符だ。癒し以外の何物でもない良い

香りに包まれて勉強するこの幸せな時間。僕は時折彼女の唇を見つめては

イカンイカンと反省しつつも、彼女が解るまでとことん付き合って教えた。

その甲斐あって、彼女は学年でも上から数えた方が早いくらいの成績を

収めるようになった。僕は嬉しかった。何より彼女が答案を受け取るときに

満面の笑みで僕にピースサインを送ってくれる事が嬉しかった。

そんな平和な日々を過ごしている中、『風間が腑抜けた』という噂が流れ

学校に何台もの単車が押し寄せてくる日々が続いた。

『腰抜けの風間くーん!出てこいやー!!』と爆音を立てながらヤカラが

授業中に現れた。県立高校である。すぐにパトカーが来てくれるものの、

「風間がいるから奴らが来る」という噂は当然僕の耳に入る。校内は

自分が生徒会長として抑える事で成り立って入るが、校外から来る連中に

関しては僕がどうこうできない。動いたらまた暴力少年に逆戻りだ。

その噂を聞いて駆けつけてくれくれる奴らがいた。「white angel」だ。

彼らは僕との約束をちゃんと守っていた。地域活動に積極的に参加し、

街のゴミを拾い、爆音を立てず、行き場のない不良というレッテルを

張られた奴らを自分達の中として受け入れて活動していた。元は少人数

だが、名をはせた番格揃いである。そんじょそこらのハングレが太刀打ち

出来るレベルではない。彼ら1人1人の名前を聞けば震えあがるほどの奴ら

なのだ。校外にハングレ単車が集まって騒ぎだすと、警察よりも早く駆け

つけて彼らが散らす。そして「もう大丈夫です!」と合図の旗を振る。

1年ほどで学校にハングレ達が押し寄せる事は無くなった。

『 大変な勉強ともサヨナラ!!心理学に基づいたこの考え方 をマスターすれば、学校の成績 も確実に UP する ! その考え方とは』 のこたえ!!!|りゅうこころ ryukokoro|note
まず、このページに来てくれたあなたの選択は正しい!!ロジックの変革にこそ!!そして心理学士が教える勉強法にようこそーーー!!歓迎します! 会社経営の傍ら、心理カウンセリング・コンサルタント講演・コンプライアンスに基づく講義なども行っています、りゅうこころです。ryukokoro 『 大変な勉強ともサヨナラ!!心理...
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